株式会社ソーシャルインテリアは、「よいものが、循環する社会へ」をミッションに掲げ、家具のサブスクリプションサービスと、オフプライスマーケットを展開する会社です。今回は代表取締役の町野 健さんに導入の背景やアートの魅力、インテリアとの相性をお伺いしました。
2024年9月にこのオフィスビルに移転してきたのですが、 オフィスの物件を決めた時からアートを置く前提で考えていました。 インテリア好きとしては壁に何かがあることは重要だと感じていますし、 「アートのパワー」ってすごくあると思っていて、それを社員の皆にも分かってもらいたいと思ったのも導入のきっかけになりました。現在「THE MUSEUM ※1」では、ショールームとして有名な家具なども多く展示しているのですが、実際に社員が座ったり体験することがとても大事で、アートも同じで体験して欲しいと思い今回お願いをしました。
インテリアとアートの相性は、言うまでもなく抜群だと思っています。それにも関わらず、インテリアとアートが別々の購入経路になっていることに、ずっと違和感を持っていました。同じ空間を構成する要素であり、同じ場所を彩るものなのだから、むしろ“一体”として議論されるべきだと思っています。私自身、家のインテリアを考えていたとき、「この壁にこういう絵がほしい」と思っても、それを探す術がなくて、かなり悩んだ経験があります。今でこそ、御社が運営するArtStickerのように、アート作品をスムーズに購入できるサービスがあるのは、とても画期的だと感じています。
インテリアとアートをどう結びつけ、同時に議論していけるか。今後、そこを一緒に深めていけたらと考えています。
たとえば、インテリアを考える際に、アート作品を起点に色調や素材感を設計していくような、アートを基盤とした空間づくりの考え方をもっと一般化していく——そんな動きにつなげていけたらと考えています。
社内外から雰囲気がガラッと変わったという言葉を多く聞きます。以前はモノトーンの色の作品を飾っていたのですが、今回は色が多くなったので雰囲気の相対比較の差が良い意味で生まれたなと思いました。社内では、「こっちがよかった」とか、「こっちの方が好きです」とか、色々な議論があること自体が前進なんですよね。「もう今やあの空間にも何もないってことは考えられないです」って言う人もいましたね。これも大きな前進ですね。
今回アートレンタルで立体作品を入れていただいたのですが、空間の質感の変わり方が全然違うなと思いました。社外の方がお越しになられた際にも話題になったりしますし、平面作品ももちろん良いけど、立体を入れてみてその良さを改めて感じました。「まずは立体作品から!」と言いたいくらい、立体作品を入れないのはもったいないなと思います。
次回の入れ替えは秋のタイミングになりますので、赤や茶色、アースカラーなど秋らしい色味を取り入れながら、会社の今のフェーズに合ったコンセプトで作品を選定していただければと思っています。単に季節感を出すだけでなく、会社の状況や想いを反映した作品があることで、お客様との自然な会話のきっかけにもなりますし、「おしゃれ」で終わらせず、より意味のある空間にできたらと考えています。
アートを取り入れることで、「センスのある会社」という印象を与えられるのは、とても重要だと感じています。実際、アートがあるだけでお客様の反応や吸引力はまったく違ってきます。私は、アートを決して高尚なものとして構える必要はないと思っています。大切なのは、アートを入れる理由がきちんとあること。その上で、好みは人それぞれで良いと考えています。正直なところ、オフィスを単なるコストと捉えているとアート導入は難しいかもしれません。ですが、空間にアートがあることでブランド力が引き上がり、それは目に見えない「資産」になると実感しています。